♠ 堕ちる花

  堕ちる花 / 著：夜行花

あらすじ＞＞
大学生の磯貝誠は、異母兄で人気俳優の尚吾とふたり、故郷である四国を離れ、東京で暮らしている。過保護なくらいに誠を溺愛している尚吾と、弟でありながら兄を守りたいと思っている誠。ふたりはまるで恋人のように仲のいい兄弟だった。
そんなある日、誠のもとに幼馴染みからハガキが届く。それがすべての始まりだった…ずっと押し殺してきた想い。兄弟として超えてはならない一線。故郷に隠された忌わしい秘密とは…。

個人的評価★＝5つ

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大好きな夜光花さんで、しかも大好物の兄弟モノ。
これは「絶対に面白いに違いない！」と、あらすじを見ただけで即購入しましたが、思った通りとても面白かったです。

夜光花さん得意のミステリーで、ただ単によくある義兄弟モノではないです。
謎が謎を呼び、主人公と共に読み手も謎が深まっていき、最後まで白けさせる事もなく、しっかりと練られたストーリーなのでミステリーファンの方もきっと満足すると思います。

幼馴染が死ぬ夢を見る誠（弟）、帰省を嫌がる尚吾（兄）、故郷の謎の沼、幼馴染の死…
全てが絶妙に絡み合ってて、最後まで気が抜けません。

兄弟の初めてエチシーンでは、物語の鍵となる沼が関わっており、一線を越える辺りも納得できるお話です。やはり、義理とはいえ兄弟の壁を乗り越えるのは簡単ではないと思うので、私的にはストーリーに入りやすかったです。兄弟の関係を考え、尚吾は悩みますが、意外と繊細な顔立ちの弟が強いのも好感大です。悩みが吹っ切れた尚吾の誠への激しい執着が堪らなく萌えます(*＾ω＾*)

挿絵も水名瀬先生で繊細でとっても美麗で、お話にもすごくマッチしているのも見逃せません。
夜光花先生が好きな方、ミステリーが好きな方、よくありがちな兄弟BLに飽きている方には是非一読オススメします！そうでない方も一度手に取っていただきたい作品です