♠ 兄弟

兄弟　/　著：丸木文華

あらすじ＞＞
生真面目な生活を送る高校教師、悠のもとに転がり込んできた疎ましい人物…それは、若手俳優の黒崎祥こと弟の涼司だ。中学時代から芸能界に入り、今では“抱かれたい男ナンバーワン”として人気の涼司。
だが二人には獣じみた過去が…5年前、力ずくで涼司に嬲られたあの夜…。兄を貶め征服する弟…その存在に怯え囚われる兄。
そこにあるのは憎しみ、執着それとも…?歪んだ禁忌なる究極愛書き下ろし。

個人的評価★＝4.5

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存じ上げない作家さんでしたが、大好物な『兄弟』がテーマで、タイトルもそのまま『兄弟』。これは期待できると思い即買いしました。

義兄弟とかではなく、実兄弟モノです。
平凡な自分とは違い何にでも秀でている弟に嫉妬し、弟に冷たく当たってしまう兄。
小さい頃から兄が大好きだったのに、思春期の頃から冷たく自分を拒否する兄と何とか距離を縮めたい弟。
ある日、弟がそんな兄に爆発し、兄を性的に征服します。そんな関係も兄の就職を機に一度はなくなりますが、一人暮らしをしている兄の家に転がり込んできた弟。5年前の恐怖が兄を襲います。

ウジウジと劣等感の塊の主人公の視点で物語が進むので、ストーリーは暗め。
弟が兄を追い詰めているようで、実はそういう風に弟を追い詰めている兄。
歪んだ兄弟関係ですが、実兄弟モノなのでこの位暗めのお話の方が読み手としては納得いくかもしれません。
まぁ、好みに分かれる作品だと思いますが…私は一気に読み耽りました。

攻め→受けの激しい執着モノが好きな方、兄弟モノが好きな方にはオススメできる作品です