♠ この胸をどうしよう

  この胸をどうしよう　/　著：高遠琉加

あらすじ＞＞
大学生の架は東京で幼なじみの耀一と同居中だ。7歳の時、出会って以来、無愛想で人づき合いの苦手な架にとって、耀一は唯一、自分を理解してくれる太陽のような存在…だが、そんな耀一はゲイだった。そして「大切な相手だからこそ、架には恋をしない」とはっきり告げられて…。やがて、俳優として少しずつ売れ始めた耀一は、失恋しては架に慰めを求めるようになり…。

個人的評価★＝4.5

※ ブログ移動しました。
⇒新しいブログで続きを読む

父親が誰か分からず、母親は架が幼児のときに亡くなり、厳しい祖母の手で育てられた為、人付き合いが苦手な架。唯一自分を理解し、尊重してくれる耀一を架は雛の刷り込みのように懐きます。

だから、耀一がゲイでも構わない。恋人が居ても構わない。ただ、傍に居てくれるなら…

しかし、ある日耀一に「恋人を紹介したい」と言われ、架は自分の世界が変わるかもしれないということに気付きます。

架は感情が未発達な子供のようでとても純真で可愛いですが、この作品の魅力はやはり耀一の優しさと激甘っぷりが堪らないですｖ　サブキャラの北見も大人のカッコよさがあり萌えます。巻末に北見と桜庭のSSがありますが、この2人のお話をもっと読みたいです。

ほんわかしたBLがお好きな方にはオススメです♪

close

♠ 月を抱いた

  月を抱いた　/　著：夜行花

あらすじ＞＞
恋人だった了のもとから逃げ出して四年―。直樹は住む所を転々とし、まるで逃亡者のような生活を送っていた。自分が幼い頃に犯してしまった罪を了にだけは知られたくない。ばれて軽蔑され、嫌われるのが怖い。そんな直樹の思いとは裏腹に残酷な運命は二人を再び引き合わせてしまう。四年前と少しも変わっていない了の甘く激しい求愛と、決して知られてはいけない罪の意識に、直樹は次第に追いつめられてゆく…。妖しく危ういセンシティブラブロマンス。

個人的評価★＝5つ

※ ブログ移動しました。
⇒ 新しいブログで続きを読む

大好きな夜光花先生の商業小説デビュー作です。
主人公・直樹（受）は恋人・了（攻）のもとから何も言わずに逃げ出しますが、4年後運命は再び二人を巡り合わせます。2人はお互いに未だ想い合っていることを知りますが、了は直樹がまた居なくなるのでは…と不安が消えません。直樹は過去の罪が公になることを恐れ、自らの手で過去と対峙しようとするが…

昔から直樹しか見えていなかった了の気持ちがヒシヒシと伝わり、キレた了が暴走するのが堪らなく萌えますｖ

夜光花先生の作品は登場人物の感情が丁寧に書かれており、読みやすく、入りやすい作品ばかりです。　今回の作品もBL作品の枠を超えた秀作だと思いますので、まだ読んでない方にも是非よんでいただければ、と思います♪

close

♠ 花がふってくる

  花がふってくる　/　著：崎谷はるひ

あらすじ＞＞
大学助手の蓮実秋祐は、いとこの袴田涼嗣と同居している。同い年のくせに、際限なく甘やかしてくる涼嗣に、秋祐は密かに恋をしていた。近すぎる距離があたり前になっていた二人だったが、涼嗣が恋人・理名との結婚を決めたことから事態は大きく動き始める。秋祐は涼嗣への想いにピリオドを打ち、離れる決心をするが―。

個人的評価★＝4つ

※ ブログ移動しました。
⇒ 新しいブログで続きを読む

崎谷先生の作品はいくつか拝読していますが、中でもこの作品が私は一番好きです。
お話はとても地味で、ゆったりと進みますが、何故か何度も手にとって読み返しています。

読んでみて、攻めの涼嗣は小さいときから何でもすぐ出来て、手に入りすぎてきたからか、合理的過ぎ、人間としての感情が少し欠落していると思いました。ある種可哀相な人ですが、唯一幼馴染みの秋祐には普段の合理主義者ではなくなります。ただし無自覚。
一方、受けの秋祐は日常生活もままならいのじゃないか…という位不器用な人間で、いつか涼嗣は結婚するだろう…と思いつつ、一途に涼嗣を思い続ける健気な性格です。

昔故郷で話していたことを覚えていて、それを涼嗣の誕生日プレゼントにしようと準備していた秋祐ですが、涼嗣が誕生日に彼女を実家に連れて行くということを知り、長い片思いを終わらせる覚悟をする秋祐。その秋祐の告白により、自分の気持ちに自覚する涼嗣のシーンは、何度読んでも胃がキュッとなり切なくなります。

両思い後、涼嗣を引きずり込んだという負い目を感じる秋祐。しかし、そういう秋祐の負い目ごと優しく包み込む男らしい涼嗣に萌えましたｖ

また今市子先生の挿絵が繊細で美しく、物語の雰囲気とマッチしています。

落ち着いた雰囲気の作品が好きな方にはオススメです♪

close

♠ 幼馴染み（1983-2004）

  幼馴染み（1983-2004）　/　著：吉原理恵子

あらすじ＞＞
ガキ大将の克美とみそっかすで泣き虫の明。―幼馴染みのふたりはやがて成長し、いつのまにか危ない関係に踏み込んでいく…。1983年「小説JUNE」に初掲載され、のちにルビー文庫で刊行された衝撃作『幼馴染み』。その本編2作に幻の短編「旋風」「パラレル遊戯」を加え、さらに待望の書き下ろし続編を収録―吉原理恵子、そしてボーイズラブの原点がここに。

個人的評価★＝2つ

※ ブログ移動しました。
⇒ 新しいブログで続きを読む

吉原先生の『愛情鎖縛』シリーズが好きだし、大好きな幼馴染モノだし、ＢＬの本としては驚く値段だったけど金ひかるさんのイラストも好きだし…と思い切って購入した作品です。

だけど、読み始めて直ぐに後悔しました(>_<;)
克己目線と明目線それぞれから第三者に向けて語られる文章に入りきれず、何とか読み終えました。。。ですが、カスタマーレビューでは高評価ですし、私が苦手なだけかも知れませんね。

ところで、ほんとに凄いですね～、吉原先生はあとがきでご本人も仰られていますが、今で言うところの『ヤンチャ受け下克上モノ』は20年以上前の当時では異色だったとか。どういった事でも新しい事に取り組むのって中々出来ることではないと私は考えているので、そういう意味ではＢＬの教養として(？)一度は手にとって見るのもいいかも。

何はともあれ、吉原先生の作品が大好きな方、原作ファンの方、「ボーイズラブ」の原点を知りたい方は一読されてみてはいかがでしょうか？

close

♠ ルームシェアは愛の檻

ルームシェアは愛の檻　/　著：都和純佳

あらすじ＞＞
「兄貴、溜まってるんだろ？」
　──幼なじみで弟の親友。そして春から大学の後輩となった瑞翔とルームシェアをはじめた誠司。幼い頃から誠司を“兄貴”と慕う瑞翔は兄貴依存症の疑いアリ。ある日、ゼミの女の子を家に入れたことで瑞翔が刺々しい挑発を仕掛け口論になってしまう。熱くなった瑞翔は誠司を押し倒し、その勢いでこれまで秘めてきた思いをぶちまける。ずっと弟のような存在だと思っていた瑞翔に好きだと打ち明けられ動揺を隠せない誠司。そして無理やり火をつけられた身体は瑞翔に責め立てられて……。 

個人的評価★＝3つ

うーん…
私の好きな年下攻めに、義兄弟モノのに幼馴染モノが混ざったようなモノなのに何故か萌えませんでした。。。

ワンコキャラの攻・瑞翔（みずと）が意外と受・誠司との約束を守らないからか、瑞翔のことが好きなのは読み手も直ぐに分かる程の過保護っぷりなのに誠司が自分の気持ちに鈍感だからか分かりませんが、私的には萌えは少なかったです

エチシーンも計3回ありますが、最後までヤるのは誠司が瑞翔の快楽に流される形での1回だけで、両思い後のラブラブなエチシーンもないです。

ホントに大好きな設定がてんこ盛りなのに、何か足りない感じでとっても惜しい作品でした。。。