♠ 世界で一番大切な人

  世界で一番大切な人　/　著：あすま理彩

あらすじ＞＞
製薬会社で働く亮平は、アメリカで研究者になった幼馴染みの直樹から契約を取るため、数年ぶりに再会する。亮平の子分だったダサい眼鏡男の直樹相手なら楽勝!…のハズが、直樹は180オーバーの長身に甘いマスクと別人のような色男に変貌していた!しかも契約を盾に亮平の家に居座りワガママ放題!さらに亮平大好きな直樹は、恐ろしいほどの独占欲と傲慢な貌で亮平を押し倒してきてっ!?鬼畜でヘタレな攻の愛満載。

個人的評価★＝5

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あすま理彩先生は割とロイヤルロマンス的な身分違いのお話が好きみたいで幾つかそういう作品を出されていますが、今回は一介のサラリーマンと幼馴染みのお話です。

あすま理彩先生のお話は私の好みである『攻めが執着系』なのでストライクゾーンなのですが、ロイヤルロマンス的な煌びやかなお話は若干苦手な私なので、今回は設定が日本のあらすじを読んで「イエス！」と思い、即行レジに持って行きました(^^)

正義感が強く、運動も出来て、クラスの人気者の受け・亮平が、小学生の時から大好きな攻め・直樹。 亮平はそんな直樹の気持ちに全く気付かず、子供時代の守ってやらないといけない子分としか見ていません。 ある日アメリカに居る直樹がある論文を発表し、その権利を取って来いと上司から命令され、亮平は直樹に連絡を取ります。 久しぶりに会う直樹は180オーバーの身長で、今まで何でも亮平の言うことなら聞いていたのに「今の俺に命令していいのは恋人だけだ」と、亮平に言い放ち、今までの直樹とのギャップに戸惑う亮平。ある日、亮平は仕事を取る為に脚を開いてると勘違いした直樹が暴走してしまい…。

***

受けの亮平がいつでも前向きで、自分の為ではなく人の為を思って行動できる人で凄く好感が持てますv　直樹がいきなり日本に帰って来たのもアメリカで辛い事があったからじゃないかと考えた亮平が、海で自分が社会人になりたての時の辛い事などを直樹に聞かせ、励まし、『頑張れ』とエールを送るシーンでは、直樹が『亮平には敵わない』と思うのもすごく納得出来たし、直樹が亮平を憧れてやまないのも凄く理解でき、とっても感動しました(*>υ<*)

また直樹も世界的に有名な研究者なのに、亮平にはめっぽう甘いヘタレなとこにも凄くキュンキュンさせられました(*´艸`)

甘ーいBLが読みたい方にとってもオススメです♪

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♠ 恋をしている君たちへ

恋をしている君たちへ　/　著：麻生雪奈

あらすじ＞＞
中学生の時、北の国から転校してきた、カナの無口な親友・侑斗。高校生になったカナは侑斗に対し、「トモダチ」以上の感情を抱くのだが、今の二人の関係を壊したくなくて、自分の気持ちを隠していた。ところがある日、カナが中学生の時につきあっていた彼女・千鳥の存在を侑斗が知ったことから、次第にカナと侑斗のバランスが崩れ始めてしまう。さらに、侑斗と千鳥がデートをしたという噂が校内に流れ―。

個人的評価★＝3

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この本は、何か事件が起きたりする訳でもなく、主人公・カナの視点で恋愛に、進路に、将来に悩みながらも一生懸命向き合う姿を淡々と書かれた作品です。

もう初っ端のカナと侑人2人の教室のじゃれ合いが、付き合いたてのカップルのイチャイチャにしか見えません（笑） カナはそんな2人の関係を壊したくないので、自分の気持ちを誤魔化し、『トモダチ』と言い聞かせています。そんな時に侑人がカナの元カノとデートしたという噂を聞き、カナと侑人のバランスが壊れ、侑人の事で悩むカナですが、叔母の華の言葉でカナは侑人に向き合う勇気を持ちます。

この華の言葉がすっごく素敵です。
物語の中でも絵本作家の華は透明であどけないと表現されていますが、物事の真実というか核心というか、そういうのをシンプルに語る人でした。中でもすごく胸に響いたのが、『好きって、一番正直で一番いいことなの』、『たとえ相手が神様だって、好きになる心は自分だけのものでしょう。ねえ、カナちゃん。自由ってそういうことじゃないの？』　別に、今私自身が陽の目を浴びない恋愛をしてたり、過去そういう恋愛経験がある訳でもないんですけどね（^^;） だけど、男同士ってことで悩んでたカナにはすごく胸の内を軽くする言葉だっただろうなって思いました。

両思いになって直ぐに、もしかしたら北海道に帰ることになるかも…と侑人に明かされ、不安になり、駆け落ちをしようと侑人を誘うカナ。正直、読みながら「未成年の高校生が駆け落ちして、保証人もなく、生活していける訳ないのに。若いなぁ…」とか考えてしまい、お話に入りきれなかったりしたところもありましたが、そういう青い春らしいのがまた高校生らしいのかな。なんて思ったりしました(^^;)

高校生の時って、毎日の勉強や部活や友人、進路など色々悩んでた記憶がありますが、社会人よりも恋愛の割合がずっと大きいですよね。社会人になって分かりましたが…なので、カナ視点のこのお話を読んで、すごく高校生時代が懐かしくなりました(^^)

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♠ 不条理な男

不条理な男　/　著：樹生かなめ

あらすじ＞＞
室生家十八代次期当主、室生邦衛、二十一歳は世が世ならお殿さまと呼ばれる男である。特技は一瞬の恋。しかも相手選ばず、所構わず…。そんなマイウェイ男の幼馴染み・滝沢明人の悩みは、自分に対する邦衛の異常なまでの独占欲だ。友人が明人の肩に触れることも許さなければ、自分のデートにまで連れていくのだ!!俺っていったい何!?日々、邦衛に振りまわされる明人に明るい未来は訪れるのか?不条理ラブ登場。

個人的評価★＝3

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以前樹生かなめ先生の「黄昏に花」「黄昏に花が舞う」を拝読してから私の中で樹生かなめ先生がブームでして、そのブームの中で購入した1冊です。

世が世ならお殿様の邦衛は、一瞬にして所構わず、相手選ばずで恋に落ち、物にもハマればコレクター熱が熱く、そのハマっている物に関するものなら全て欲しいし、食べ物なら毎日毎食食べ続けたい…ただし飽きるまで。そんな邦衛に振り回される幼馴染みの明人と邦衛のお話です。

ハマればそれに関するものが全て欲しいし、食べ物なら毎食それを食べたいという邦衛の気持ち、実は私も同じ人種なのでものすごく分かります。私の場合は、毎日は流石に親にも止められるので食べないですが、2～3日に一度は飽きるまで食べ続け、ある日急にソレに飽きてしまうというのを繰り返しているので…(^^;) 邦衛はお殿様なので、明人が何を言っても止めません。明人もなんだかんだ言いながら、邦衛に振り回され、従わされてしまいます。

タイトル通り邦衛は「不条理な男」で、明人はそんな邦衛に振り回されっぱなしで、どうして邦衛なんかを好きになったのか分かりませんが、邦衛の異常なまでの明人への執着はやっぱり好みでした。友人の立良や雅紀が明人の肩に手を置くのすら許さず、邦衛がいない時に遊ぶのすら許さない。邦衛の彼女が「私と明人君、どっちが大事なの？」と聞いたら、すかさず「明人」と言うところがまた萌えます。本当に邦衛は明人が大好きなのが伝わってくるのですが、明人以外にも恋に落ちる――正しく病気なこの特技が私の中では許せず、「なら明人の他に手をだすんじゃねぇーよ！！」って何度も叫びました。心の中で、ですが。

宇宙人な邦衛に振り回され、エチシーンもないので、途中ダレかけたりもしましたが、でも何故か一気読みしてしまいました。続編もあるとのことなので、また何処かで見かけたら一応買ってみようかと思います。

イラストは奈良千春さんなのですが、2004年発行のこの本。今とは少しタッチが違うようですが、こちらもすごく好きです(*^^*) 邦衛も明人もやたらカッコイイし、邦衛の母親・祥子も病室での1カットのみでしたがすごく儚げな美人だったし、横顔のみだった雅紀もカッコ良さ気で、正直 正面からの挿絵がなくて残念な位です。

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♠ 好きだなんて言えないっ♥

好きだなんて言えないっ♥　/　著：甲山蓮子

あらすじ＞＞
俺、高木陽一は大手広告代理店の営業マン。かつての親友―人気イラストレーターの藤波亮と再会してから、公私ともにトラブル続きなんだ。クールで男らしい亮は、子供っぽい俺の憧れだったのに、奴は二年前、姿を消した。なのに突然現れたと思ったら、「お前がずっと好きだった」なんて言い出した!しかも亮は何故か、俺と超美形の後輩・村田聡が恋人同士だって信じてるんだ。嫉妬に狂った亮にムリヤリ抱かれちゃって、おまけに気持ちよかったなんて…俺、ホモじゃないはずなのに―!?ルール無用のラブ・バトル。

個人的評価★＝5

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攻めの亮は、受けの陽一に関してだけはかなりの妬きもちやき＆独占欲全開の性格なんですが、陽一が「亮はクールで男らしくてかっこいい♡」って言うので、そういう男を演じている亮がいじらしくて可愛いです♡￫ܫ￩♡ 陽一も可愛らしい顔立ちをしているのにそのことに全く気付いていない天然で面白いです(^^) でも、何と言っても一番良いキャラは後輩・村田です(*^^*) 男前で金持ちで策士な村田にやたらキュンキュンさせられました（笑）
 
後半は亮視点でお話が進み、陽一と亮の高校時代のお話も少しされます。
一見陽一を振り回しているかの亮ですが、実は天然の陽一に亮がかなり振り回されているのが分かり、またそこが萌えます(*^^*)

キャラもみんな良く立ってて面白いし、可愛いお話なのでBL初心者さんや、軽くBLを読みたい時にオススメです♪

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♠ Green Light

Green Light　/　著：玉木ゆら

あらすじ＞＞
頭がよくて、スポーツ万能で、性格がよくて、おまけに男前な夏木はまるで王子様。捻くれ者の泉は、昔は彼と仲良しだったが、ささいなことが原因で疎遠になっていた。同じ高校に進学したけれど、たまに話すとケンカ腰になって、夏木の取り巻きと揉めてしまう。そんなある日、なりゆきで夏木とデートすることになり…!?幼なじみ二人の、甘くてしょっぱいティーンエイジ・ラブ!!オール書き下ろし。

個人的評価★＝3

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私はここまで見た目も性格も完璧な王子様設定って知らないですって位、ホントに攻めの夏木は王子様そのものです。見た目も良くて、頭も良くて、スポーツも万能で周囲からの評価が高い。けど、ドSってキャラが多いので、今回もいつブラックが発動するのか…と疑いながら読み進めていたのですが、両思いまでいっても、エチシーンになってもブラックが発動しないので、「本当に王子なんだ！」って驚いた位です（笑）

それに反して、主人公である受けの泉は、口が悪く、周囲とコミュニケーションが上手く取れないので友人もおらず、趣味はヒーローショー鑑賞…と、これまたあまり見ない設定です。ただ、周囲の人間（特に夏木の親衛隊）から攻撃を受けていたら、こうなってしまうのも仕方ないんだろうなって思いました。

両思い後の2人のお話も載っていますが、こちらは攻めの夏木視点で、王子様の夏木が泉との2度目のエチに持ち込めず悩むお話です（笑） もう泉が本当に好きなんだなぁ～って、すごく伝わってきます(^^) なんか王子ではなくて、歳相応の夏木が見れて、私はこっちのお話の方が断然萌えましたし、好きです(*^_^*) 泉は相変わらずツンツンツンデレですが（笑） ツン過ぎやと思うから、夏木の為にもうちょっとデレも増やしてあげてね(^^;) まぁ、夏木は泉であればどんな泉でも大好きだと思うので、問題ないのでしょうね～

あと、あとがきに思いもかけず15年後のSSがあり、ちょこっと2人の15年間が覗けて嬉しくなりました(*^^*) 男女の仲でも、15年続けさせるのは大変なんだから、男性同士で15年続けるのはそりゃ大変だったろうと思います。そして、チラッとそんな話もでてきます。お話なんだけど、そんな伏線があるだけで『両思いになり、二人は永遠に一緒に過ごしましたとさ、チャンチャン♪』みたいな嘘臭さがなくなって、非常に好感が持てるSSでした(^^)

王子様みたいな攻めが好き！、ツンデレな受けが好き、攻めにひたすら甘やかされるお話が好き、玉木ゆら先生のお話が好きって人にオススメです♪

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