♠ 君といたい明日もいたい

君といたい明日もいたい / 著：沙野風結子

あらすじ＞＞
唯一の家族である父を水没事故で亡くした大学生の恵多。そのショックから部分的な記憶を失い、水たまりを見ると時々、身体が動かなくなる発作を起こしていた。そんな恵多を優しく見守る、叔父の章介の愛情を恵多は嬉しく感じていたが、ある時、それが全て父の会社を乗っ取る策略であると知る。詰る恵多の口を封じるかのように、静かな激情を漂わせ、無理やり身体を嬲る章介。いけないと思いながら身も心も焼き尽くす、強い快感に支配され…。叔父×甥の禁忌愛。

個人的評価★=3

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3年前、父親を水没事故で亡くした主人公・恵太は、父親の弟である章介と暮らしています。
事故のショックから体調により【水たまり】を見ると激しい頭痛がし、身体が動かなくなる発作が起こり、その発作を起こすと不思議な夢を見る恵太。　その夢により、恵太の不安やもどかしさ、またこの作品の不思議な世界観を読者にも伝えているように感じました。

章介が会社の乗っ取りをしようとしいるのか、何を考えているのか分からず、モヤモヤした感じで読み進めたんですが、最後で全てが明らかになった時、恵太を守るためだとは言え、本当のことを話せなかった章介の気持ちを考えると辛かっただろうな…と、可哀想になりました(う_T)

一気にバァーと読んでしまうような感じではなく、お話もどこかほの暗いんですが、読み終わった後はじんわりくる作品だと思います(^^)

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♠ 忘れないでいてくれ

忘れないでいてくれ / 著：夜行花

あらすじ＞＞
他人の記憶を覗き、消す能力を持つ清廉な美貌の守屋清涼。見た目に反して豪放磊落な性格の清涼は、その能力を活かして生計を立てていた。そんなある日、ヤクザのような目つきの鋭い秦野という刑事が突然現れる。清涼は重要な事件を目撃した女性の記憶を消したと詰られ脅されるが、仕返しに秦野の記憶を覗き、彼のトラウマを指摘してしまう。しかし、逆に激昂した秦野は、清涼を無理矢理押し倒し、蹂躙してきて―。


個人的評価★=5

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大好きな夜行花さんの新刊ということで、即行お買い上げしてきました(*^ω^*)♪

*****
他人の記憶を覘き、消す能力を持った清涼は、裏家業スレスレで生計を立てています。　過去のある事件で心に闇を持ち、また様々な人間の記憶を覘いてきた清涼は、世間を斜に構えて見ています。

そんな清涼の前に、ある事件を追っていた刑事・秦野が現れ、清涼がとある患者へ行った治療（記憶操作）を責めてきます。そんな秦野に冷静さを欠いた清涼が、秦野の心の闇を覘き、指摘すると、カッとなった秦野に清涼はレイプされてしまいます。 清涼はレイプされ、被害者なんですが、怒りが治まった秦野の態度に清涼も深刻に捉えません。

中盤から清涼の心の闇である過去の事件が鍵となりお話は進みます。
ここら辺から『犯人は誰なのか？』 『清涼はどういう風に犯人を追い詰めるのか？』 と、ハラハラしながら一気に読んでしまいました(*^ω^*)♪

攻めである秦野の清涼ベタボレっぷりが、執着系が大好きな管理人には堪らんでした(*´艸`).+ﾟ*｡:ﾟ+　
エチも夜行花さんらしく濃厚です(*^ω^*)♪

また登場するキャラがみな個性的で、魅力あるキャラです(^^)
特に清涼の友人である塚本というキャラの懐のでかさにやられました(*^ω^*)♪　
あとがきに、清涼と塚本の共通の知人・花吹雪先輩の話はまたどこかでかきたいとあるので、是非またこの魅力的なキャラたちの世界でお話をお願いします(人*´∀`).+ﾟ*｡:ﾟ+

夜行花さんがお好きな方は勿論、ミステリー系がお好きな人、ちょっと変わったBLを読んでみたい人は勿論、今までこういう作品を読んだことがない人でも、是非読んでいただきたい作品です！！

ホントめちゃくちゃ面白いです～～+.(*´∀`*)ﾟ+.

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♠ ビタースイートロリポップ

ビタースイートロリポップ　/　著：弓月あや

あらすじ＞＞
美海が幼い頃に求婚したお人形のような子は、十数年後、精悍な男になっていた。その男・檀（まゆみ）は、突然の再会に戸惑う美海に口づけ甘く囁く。「かわいい美海、俺が全部教えてあげるから」自分がお婿さんのはずなのに、甘く蕩けるような檀の愛撫に、無垢な体は簡単に堕ちてしまう。毎日のように抱かれ、淫らに泣き喘ぐ自分。このままでは檀無しでは生きられなくなってしまうと怯えた美海は、ある決断をするが…!?ビタースイート&プチSMな許嫁ロマンス。

個人的評価★=2.5


自分が守ってあげなきゃいけなかった可愛い幼馴染みが、180オーバーのモデルばりの男前に変貌…BLでよくあるお話ですよね。王道、まさしくBLの王道です。
だからこそ、安心して読める部分もありますよね(^^)

アメリカから帰国した檀は、大学院で文学の研究をしている世間知らずな美海をこれでもかという程甘やかし、あっという間に手篭めにしちゃいます。

美海はそんな檀に甘やかされ、惹かれていき、以前ほど文学の世界一色でない自分に気付きます。ちょうど自分に降って湧いた縁談話を理由に、檀から離れる決意をする実海。

中盤までは良かったんですが、美海が檀への気持ちを自覚した辺りから急に美海が自分勝手としか思えないような行動を取り、受け付けませんでした…orz|||
実家が政財界のお偉方や梨園の大役者やらが利用すると言われる特別病院で、3人兄弟の末っ子で甘やかされて育ってるのを自覚しているのですが、世間知らずにも程があるくらいの世間知らずやし、自分から檀を切り離すような行動に出たのに、檀が女の人と歩いているのを見て「裏切り者」とか言ったり、他人の気持ちに思いやる性格ではなかったかと思います(>_<)

設定はBLの王道で、私も大好きなパターンなんですが、私には残念ながら合わなかったですι
素材は良いのに、調理法を間違えた感じ……残念(>_<)

♠ スリープ

スリープ　/　著：砂原糖子

あらすじ＞＞
睡眠障害のナルコレプシーを患っている倉知。ところ構わず襲ってくる発作的な眠気のため、生活に支障を来すことの多い倉知をフォローしているのが、同級生で同じマンションの住人でもある上木原だ。理由は退屈だから。倉知とは反対に上木原は不眠症で長い夜を持て余していた。だがいい加減で本音を覗かせない上木原が自分に構う本当の理由、倉知はそれが知りたかった―。心に闇を抱く二人の、癒しと再生の物語。

個人的評価★=4

いつでも何処でも襲ってくるナタコレプシーという睡眠障害と、感情の起伏により体中の筋肉が役目を放棄する脱力発作のカタプレキシーを患う倉知は、日常生活を送るのにも支障がある。

そんな倉知を支えるのが、同じマンションに住み、同じ高校に通い、症状は違うけれども不眠症という同じ睡眠障害を抱える上木原だった。

ヘラヘラと軽口を叩きながらも自分を守るように常に行動してくれる上木原に、いつしか興味が募っていく倉知。そんな倉知の身に事件が起き、2人の均衡が崩れます。

心因性要因の強い病気を患っている2人が主人公なので、シリアスな雰囲気でお話は進みますが、倉知も上木原も精神的に強いので重苦しくはないです(^^)

倉知の周囲で起きた事件で、上木原の倉地への想いがすごく伝わってきて良かったです+.(*´∀`*)ﾟ+.
上木原の自分への気持ちに気付く直前の倉知に、上木原が言った「俺ってことじゃ、ダメなのかよ」という発言が非常に萌えましたｗｗｗ(*´艸`)=33

シリアスになり過ぎず、文章自体に不思議な雰囲気を持ち読者を惹きつけてしまう、砂原糖子さんらしい作品だと思います(*^^*)　砂原糖子さんの作品が好きな方にオススメです～♪

♠ 僕の好きな漫画家

僕の好きな漫画家　/　著：佐々木禎子

あらすじ＞＞
月刊誌で少年漫画を連載中の瞬は、売れ行き微妙な漫画家。瞬が家庭教師をした元教え子の澄夫が愛読者第一号だ。澄夫の凛としたクールな美貌は、同性から見ても男前。年下なのに料理も洗濯もしてくれて、有能なマネージャーのよう。原稿を手伝ってくれる澄夫に、軽口で「愛してる」と告げる瞬。そのたび、「軽々しく口にしないで」といつもは穏やかな澄夫がなぜか苛立ちを露にして―。

個人的評価★=4

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タイトルからだけだと主人公は漫画家である相手が好きなのかと思いましたが、主人公が漫画家です。

主人公の瞬は1本の連載漫画と時々入る単発の読みきりを描く漫画家。
相手は13歳の時から知ってるかれこれ6年の付き合いになる家庭教師時代の元教え子の澄夫。

本文で瞬は猫に例えられていますが、正しく猫です。
だけど、猫は猫でも、BLの猫タイプでよくありがちな誘い受けや魔性タイプの猫ではありません(^^)

好奇心旺盛な仔猫。
猫じゃらしに必死で反応し、シャーシャー言ってるような感じ（笑）

一方、瞬よりも9つも年下だけど、漫画しか見えていない瞬はどこか危なかしく、「もう、仕方ないですね…」なんて言いながら世話しちゃう澄夫は完全に大型犬です(^^)

歳の差なんだけど、歳の差を感じさせない2人の関係がイイ！！
そして、さぁエチシーンだという時、澄夫が瞬に「自分が攻めでいいのか」と確認するのですが、瞬は「俺のが年上だからお前を受け止めてやる」と言い、瞬の男らしさが垣間見れます(･∀･)+ﾟ

エチも両想いになってからの1回だけで、登場人物も2人の他は、澄夫が飼いだした仔猫・シュンシュンと、2人の共通の友人・野本、臨時アシスタントで登場した澄夫の同級生・佐藤と編集の内山の3人+1匹だけだし、途中も瞬の仕事である漫画の話とかが多いので、特に大きな事件とかはないんですが、何故か読み出したら止まりませんでした(*^^*)

佐々木禎子さんの本が好きな方、優しい雰囲気のBL本が好きな方、BL初心者さんにオススメです♪

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