♠ 夜明けには優しいキスを

夜明けには優しいキスを /  著：凪良ゆう

あらすじ＞＞
朝なんて来ないと思ってた―。フリーターの西塔要はある秘密を抱え、自分には幸せになる権利はないと日々ひっそり生きてきた。バイト先の無茶なシフトや恋人の加瀬からの暴力すら黙って受け入れる要を、バイトの後輩である池上公平はなにかと気にかけてくれる。最初は苦手だったのに、公平の明るさと優しさに触れるうち、要は次第に惹かれてゆく。けれど受け入れられない。公平を好きになってはいけない。過去の秘密が要を縛りつけ、二人の仲を疑う加瀬の執着も日毎にエスカレートしていき…。


個人的評価★=3.8

ちょっ…！！！
これ、マジでイタイです……orz|||
痛いのが苦手な私は途中挫折しそうになりました…(>_<)
だけど、最後がどうなるのか気になり一気に読破しましたので、読み手は選ぶと思いますが、ただ痛いのは苦手だから…って理由だけで避けるのは損しますよ！

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過去の出来事から自分は幸せになる権利がないと思ってる要は、理不尽な物事に対しても不平不満を言わず、全て受け入れます。そんな要を最初は不満に感じてた公平ですが、何故か自分をいじめているように見える要が気になり放っておけません。最初は苦手に感じてた要も天性の明るさを持つ公平を知るうちにｄんどん惹かれていきます。

そんな公平と要の関係を疑う加瀬の暴力が日毎エスカレートしていく場面では、「痛い、痛い！！」って思いながら読み、結構辛いです(>_<)

ある日、要の過去の一部を知る人物と偶然出逢った要と公平。
要の過去の真実を教えてくれと言う公平に、仕方なくポツリポツリ語る要。
話を聞いた公平は、要に「過去と決着をつけよう」と言います。
最初は無理だと断る要ですが、「俺も一緒に行く。もし要さんが責められることがあったら、俺が守ってやる。」と説得する公平。

カッコイイ！！(ﾟ∀ﾟ)!!
正直、真っ正直で熱すぎる公平に途中胸焼けを起こしそうだったんですが、熱い男はここでも熱く、すごく男らしくかっこ良かったです(*^^*)

過去と対峙した要は、現在の問題（加瀬）にも向き合う勇気を持ちます。
過去を乗り越えた要は、加瀬との問題にもケリをつけ、公平の気持ちを受け止めるのかと思っていたら、「加瀬がああいう行動を取ったのも、全て弱かった自分の責任だから、それを放り出して公平のところには行けない。無責任過ぎる。俺は加瀬とやり直すよ」と公平に別れを告げます。薄々要の決意を感じていた公平も別れを受け入れるので、「どうなるの！？」と此処にきてハラハラドキドキ……

要の自分の人生丸ごと賭けて加瀬を救おうとする決意に、遂に立ち直った加瀬は自ら要の下から去り、公平に要を引き渡します。　もう、このシーンでは加瀬を思い、ダダ泣きです…加瀬も幸せになって欲しいと心から思えるキャラです(うДT)

あとがきに『加瀬にはどうしても幸せになって欲しいので、脳内では加瀬が未来の恋人と出会い、不器用なのでなかなか上手くいかず、でも最後には…みたいな、今回よりもずっとずっとBLっぽいお話が出来上がってます。恐らく書く機会はないと思うので、加瀬の行く末を案じて下さる方のためにも記しておきますね。』と、あるのですが、凪良さーーーん！そっちの方がよっぽど読みたいです！！(>_<)　

今作を呼んで、凪良ゆうさんの『恋愛犯』という一風変わったBL本も以前読んだことがあったのを思い出しました。　こちらも万人受けするお話ではなく、少し苦手な感じだったんですが、何故か捨てるに捨てれず未だ持っているのを思い出しました(^^;)　初めて読んだ時は苦手だ…とおもったのですが、今一度読み直してみようかと思います(^^)　

ただ、その前に、カオス状態になり手が出せなくなったBLタワーから発掘しなければいけないんですけどね…ι　之を気に片付けるか……(･_･;)

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♠ 眠る劣情

眠る劣情 / 著：夜行花

あらすじ＞＞
妹が何者かに誘拐された!?内野晶への犯人からの要求は、「おまえの親友の明石章文の結婚を阻止しろ」ということ。なぜ、解放の条件が親友の結婚と結びつくのか?かつて高校時代に、章文に告白され振ってしまった晶。罪悪感を抱きつつも「好きだ」と嘘をつき、婚約破棄を迫るしかない。ところが、なんと章文は婚約を解消!「恋人なら抱かせろ」と貪るようなキスをしてきて―。


個人的感想★=4

大好きな夜光花先生の本がまたまた発売されていました(*´艸`)

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大好きな夜光花先生お得意のミステリー。
ですが、今回の話の鍵となる誘拐の犯人は、恐らく夜光花先生ファンなら途中で真犯人は読めてしまうと思います(^^;)　実際、推理小説とか犯人が読めない私ですら、真犯人が分かっちゃったので…。　

ただ夜光花先生のお話の場合、アレがそう繋がるんや！っていうどんでん返しもあったりするので、ドキドキハラハラは十分楽しめました(*^^*)　話の中にからくり人形が好きな推理作家・久緒というキャラが出てくるのですが、謎が多く、コイツも誘拐に一枚噛んでるんじゃないか…と途中疑ってしまいましたが、このキャラは普通にイイ人でした(^^;)　あとがきに『久緒はまた何かの機会に登場させたい』とあるのですが、不思議な考え方をするがイイ人な久緒がこれ（脇役）だけでは勿体無いキャラなんで、その際は是非メインでお願いします(*^^*)

あと、私は常々BLに女性は要らないと思っているんですが、このお話にもガッツリ関わってきます(>_<)　しかも、このお話では受け・晶の妹が初っ端から異常なほど兄に執着し、本気で気持ちが悪いし、苛々しちゃいます…orz|||　また晶も妹に負い目があるので、強く拒絶しませんしね…。　ただ、最後の方で妹に面と向かって「鬱陶しくてしかたなかった」と言ってくれた時には、「やっと言ってくれたか…」とホッとしました(^^;)

最後の最後で、晶の部屋にあるからくり人形の謎が解けるんですが…背筋が寒くなる真実でした
(((゜Д゜;)))ｶﾞﾀｶﾞﾀｶﾞﾀｶﾞﾀ

夜光花先生が好きな人、ドロドロなBLが好きな人にオススメです(^^)

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♠ 魔女っ子サラリーマン

魔女っ子サラリーマン / 著：高将にぐん

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平凡なサラリーマンの弘文に、ある日手渡された母の形見―それは「魔法少女るりか」に変身する魔法のステッキだった!次々と起こる問題を魔法で解決する弘文。が、その変身後の姿に取引先の社長・江南が一目惚れ。普段は傲慢なくせに、実は恋に不器用な江南に、弘文は少しずつ惹かれていく。だけど、江南が好きなのはるりかで、本当の自分じゃない―。切ない気持ちを抱えた弘文に、いとこのトーヤ(マスコットのパンダに変身)が好きだと告白してきて…!?豪華袋とじは、飛び出す立体カラーピンナップ。

個人的感想★=5

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これ、ホント面白いです(*^^*)
初めて高将にぐんさんの本を読みましたが、
文章もコミカルで読みやすいし、一気に読んでしまいました(^^)

最初は傲慢で偉そうな攻めの江南ですが、受けの弘文が変身した「るりか」に一目惚れするんですが、今までお金で買える物を喜ぶ女性ばかりを相手にしていたので高級なプレゼントを受け取らないるりか（弘文）にどうやってアプローチしたらいいのか分からなかったり、変身していない弘文に対して不器用な優しさを見せたり…弘文が江南を可愛いと惹かれていく過程がテンポよく書かれています(*^^*)　
特に弘文が江南の会社に届け物をするのに付いてきたトーヤが、江南に「こいつ（弘文）は、これから俺のものになるんだよ！！」と江南の会社のフロアで大きな声で宣戦布告する場面が面白かったです（笑）

『魔法少女・るりか』に江南が結構本気で惚れているのと、男の弘文にも結構惹かれているので、受けの弘文にだけって感じではないのですが、でも、まぁ、今回はどちらも受け自身だったし、なにより江南の可愛い一面に萌えたので、全然大丈夫でしたΣd(^∀^*)

高将にぐんさんが好きな人、一風変わったBLが読みたい人、魔法とかファンタジーな世界が好きな人、コメディーでライトなBLが好きな人にオススメです♪

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♠ みらくるのーとん~5年目のはじまり~

みらくるのーとん~5年目のはじまり~ 　/　著：斎藤伊里 （ill：由良）

あらすじ＞＞
Hな願いならなんでも叶えてくれるノートの“のーとん”と明は恋人同士。五年目の記念日を迎えてもラブラブ続行中。相変わらず脳内エロまみれなのーとんは、食事中でも外でも次から次へとHないたずらを仕掛けてくる。いじめられても変な格好をさせられても気持ちよくなっちゃうのは、のーとんだから。だけど、そんな二人の仲を揺るがす事件が!?大人気ゲーム「みらくるのーとん」がH満載オリジナルストーリーで遂にノベライズ化!ゲーム登場キャラも総出演!袋とじは豪華イラスト集を収録。
個人的評価★=3.8

私が初めてプレイしたＢＬゲーム『みらくるのーとん』のオリジナル小説が出ると知り、発売を楽しみにしていました(*^^*)　ただ、『原作とキャラの性格が変わってたら嫌やな～』ってのが、唯一の心配だったんですが、原作でシナリオを担当された方が今回も書かれていたので杞憂に終わり良かったです♪

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今回のお話はのーとん√の明とのーとんの5年後なので、明とのーとんは初っ端からラブラブです(*^^*)

ある日の朝、のーとんとベッドで惰眠を貪っていたら、黒い服の男がのーとんを尋ねてきます。　客人が来たことで1ヶ月前に届いていた郵便があったことを思い出した明は、のーとんに封筒を渡します。　すると、のーとんは、「何年も願いを叶えていないから、病院に行けと役所に注意されたから、ちょっと検査に行ってくる」と出かけます。

検査を終えて帰って来たのーとんから、「健康なのに長期間願い事を叶えていないことでペナルティーがあるって言われたから、1ヶ月以内に残りの願い事を叶えて欲しい」と言われる明。　色々と腑に落ちない点もあるが、大丈夫だと言うのーとんに押され、願い事を書いていく明。

ゲームでめちゃくちゃ面白かった明とのーとんの漫才のような掛け合いが小説にもあります。　ホントに受けの明のつい直ぐに手が出ちゃうとことか、しょっちゅう明に殴られ「痛ーい！何で殴るのー！」とか言いつつも明が大好きなのーとんとか、正しくゲームの2人がいて、終始私の顔が緩んでしまいました(･∀･)ﾆﾔﾆﾔ

残すところ願いが最後の1コになったところで、のーとんと2人で旅行に行くことになる明。　と言っても、この旅行の話はサラッと進み、あっという間の旅行最終日。　クルーザーから夕日を眺め、いつも通り馬鹿言いながら話していて、ふとのーとんの方を明が振り向くとのーとんは涙を流しています。理由を聞いても「何でもない」「きっと幸せ過ぎるからだよ」と言うのーとんに不安が拭いきれない明。

最後の願いを書くという約束の期日に、2日かけて、やっと家に帰り着く2人。　
疲れて、夕食後ウトウトとまどろんでいた明に、のーとんがいつになく真剣な顔で「明に話がある」と言います。
実は人間がのーとん星に居続けるのは5年が限度で、それ以後も居続ける為には1ヶ月以内に手続きを取らないといけない、と。そして、明がのーとんに渡し忘れてた封筒が実はその案内の封筒だったのだ、と。 何とかならないかと、のーとんも手を尽くしたが、残りの願いを叶える為に1ヶ月の猶予を貰うので精一杯だったのだと知り、明は戸惑います。　

もぅね、こののーとんが「大事な話がある」と言ったら辺から、私の胃はシクシクし、のーとんが「明日から明は僕を忘れちゃう」という発言に、私の涙腺崩壊です(うДＴ)　だって、『明は僕を忘れる』という事は、のーとんの記憶は残るわけで、大好きな明の記憶があるのーとんは明を想いながらこれからを生きていかなくちゃいけないという事ですよね？　なのに、話してる間も明が自分自身を責めないように気遣いながら話してて、旅行最終日の涙の意味が分かって…｡･ﾟ･(ﾉД`)･ﾟ･｡　

ただ、最後の解決策はなんか納得いかないな～～(>_<)
だって、これだと結局ゲームからの2人がなかったことになると思うんで…orz|||　だけど、のーとんが幸せなら、もぅそれでイイよ！　のーとんが大好きなんで(*^ω^*)

ところで、あとがきに斎藤伊里さんが「今回の話は、のーとん×明のカップリングでしたが、光輝や誠二、正臣、響、五井など他のキャラクターと明のカップリングのお話も、いつか書ける機会があったら書きたいですね。」と、仰られていました！　是非、他キャラとのカップリングもお願いします！！(*´艸`)

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♠ 兄弟の事情

兄弟の事情　/　著：渡海奈穂

あらすじ＞＞
可愛くて賢くて働き者と評判の水橋家の三男・紬里。だが、そんな紬里はもうずっと、俺様でいい加減で女にだらしない次兄の和臣が好きだった。元より和臣には言いなりになる便利な存在としか思われていない。養子である自分が家族の輪を壊してはいけないという思いもあり、諦めたいのに諦めきれずにいたある日、紬里は和臣の友人に寝込みを襲われかける。だが助けてくれたはずの和臣に手を出され！？オール書き下ろし！

個人的評価★＝1.5

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『家族の輪を壊したらいけない』と自分の気持ちを抑える…という設定が激しくツボなので、即行お買い上げしました(^^)

…が、読んでみた感想は、ホントにこの主人公・紬里は評判通りのいい子で、次兄の和臣に終始振り回されっぱなしで可哀相でした(>_<)　何故こんな人を……まぁ、好きになるのに理由はないし、理性でするものではないということでしょうか。。。

家出まがいをする直前の紬里は好きという感情だけでなく、和臣によって引き起こされる全ての感情を押さえ込もうとする程に追い詰められていて、堪らず家を飛び出してしまうのです(>_<)　和臣をめちゃくちゃ振り回して欲しかったけど、いい子ちゃんな紬里にはソレすらも出来ず、結局直ぐに和臣に見付けられます。　紬里を探す間に色々考え、自分の気持ちが分かったと紬里に伝え、二人は想いが結ばれるのですが、、、何か納得いきません！！　どうにもこうにも攻めの和臣が本当にいい加減なんです(>_<)　女にだらしなかったのもそうしないと紬里に手を出しちゃいそうだったから、とかの理由だったら良かったんですが、ホントにただだらしなかっただけみたいで…(>_<)　

しかも、しかも！！
思い結ばれ、初エチの時に和臣は「昔他の奴とやった時は、あんま良くなかったんだけどな」とか、「男はもう、おまえ以外とはできねえだろうな、俺」とか言っちゃうような奴なんです(>_<)　それを言われた紬里が堪えきれず涙を流すので、冗談だとフォローしますが、フォローしないとマズイような冗談は言うんじゃねー！！（怒）

読み終わってもスッキリしない、このモヤモヤ感…
私のように攻め→受けへの激しい執着系が好きな人にはオススメしかねる本でした。。。

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